その日はフィカス・ウンベラータを連れて帰った。
贅沢は敵だ、ぐっと我慢した。
山のようにモリモリでおばけのようなフォルム。
パンがなければケーキを食べそうな髪型に似ている。
自由奔放なその姿がずっと頭から離れない。
数日後、それを迎え入れた。
ラベルに猫が描かれたドイツの白ワインの空き瓶に挿し、部屋の角に置いた。
いろんな物を捨てたら何かを足すときに慎重になりすぎて戸惑っていた。
これは、とてもいい。
好きなものを集めて生きていこう。
いいぞ、
鈍った感覚が柔らぐのを感じる。
きょうもあたらしい朝がきた。
グッモーニン。